1軍春季キャンプ参加が内定している広島森翔平投手(25)が25日、マツダスタジアムで自主トレを行った。この日は大寒波による積雪から合同自主トレは中止となった。雪国の鳥取県出身者でスタッドレスタイヤを使用していたことで交通に影響はなく、午前中から球場で体を動かした。同学年の石原を相手にしたキャッチボールでは、投球間で力強い球を投げ込み、カーブやチェンジアップ、フォークなど変化球も投じた。

昨秋キャンプでは実戦でも結果を残し、新井監督から今春キャンプの1軍同行を明言された。年明けからはオリックス山岡や杉本、ソフトバンク松本らが師事する高島トレーナーの下で、東広島市内で自主トレを続けてきた。「おなかで投げる意識でやられていた。僕はまだ意識している段階ですが、もっともっとやっていかないとイニングも投げられないし、上(1軍)でも投げられない」。1年目の昨季序盤は上体をあおるようにして投げたことで球威も制球も、安定性も乱れた。シーズン途中に立て直して迎えたオフ、プロで結果を残す投手の姿から新たな意識づけを学んだ。「まだ(おなかで投げる)伝える方向が100%キャッチャーに向けられていない。60%くらい。まだ(両サイドに)20%ブレているので、100%伝えられるようにやっていきたい」。強さと安定性を求めて、新感覚を継続していく。

昨季最終盤にプロ初勝利を挙げ、シーズン終了後の秋季キャンプでは新球フォークを磨いてきた。広島の開幕ローテは4本柱のほか外国人2投手や遠藤、玉村といった若手投手とライバルは多い。新井新監督から名前を挙げられるなど期待された左腕は「まずはそこを狙えるように体をつくって、状態を上げて行けたらいいなと思います」と1週間後に迫ったキャンプインに向けて表情を引き締めた。【前原淳】