サイ・ヤング賞右腕が村神様を封じる。DeNAに加入したトレバー・バウアー投手(32=前ドジャース)が24日、横浜市内のホテルで会見。「名前を挙げるなら、(ヤクルト)村上選手との対戦が楽しみ」と心待ちにした。今季の目標はチームの優勝と200奪三振。背番号「96」を選択した理由には、速球の平均球速96マイル以上(約154・4キロ)を掲げた。

「バウアー流」で日本野球に順応する。日本のボールは数カ月前から使用。違いを知るためにボールを半分に切った上で研究もした。カリフォルニア大ロサンゼルス校(UCLA)では機械工学を専攻。「米国のボールと比べて、柔らかく、縫い目が少し大きく、少し離れてることが分かったが、大きな影響はないかなと」。新球のスプリットチェンジも習得し、投球の幅も増えた。

早ければ、4月中の1軍デビューも視野に入る。21年6月に女性に対する暴行疑惑が浮上し、制限リスト入り。出場停止処分中だった22年は登板はなかったが、自主トレを継続した。「力強くなったと思うし、ボール自体も速くなったと思います」と手応えを示し「4月中には準備ができれば」と見通しを語った。

球団初となる個人のファンクラブも設立される。23年限りのプレミアムコースで、VIPは220万円、DELUXEは33万円。VIPには直筆サイン入り実着用ユニホーム、横浜スタジアム特別観覧席での試合観戦当日には球団指定場所からリムジンの出迎えなど、超豪華な特典が用意される。【久保賢吾】

◆トレバー・バウアー 1991年1月17日生まれ、米カリフォルニア州出身。カリフォルニア大ロサンゼルス校から11年ドラフト1巡目(全体3位)でダイヤモンドバックス入り。インディアンス(現ガーディアンズ)を経て19年7月にレッズ移籍。コロナ禍のため短縮シーズンになった20年に防御率1・73で最優秀防御率に輝き、サイ・ヤング賞受賞。21年ドジャースと契約。通算222試合、83勝69敗1セーブ、防御率3・79。185センチ、92キロ。右投げ右打ち。