エスコン大好き! ソフトバンク柳田悠岐外野手(34)が決勝8号ソロで2連勝に導いた。2-2で迎えた6回に弾丸ライナーを右翼席に突き刺した。2犠飛を含めて1安打3打点とハッスル。新球場では今季4試合で打率5割6分3厘、7打点と相性抜群だ。打率、本塁打と打撃2部門でリーグトップに立った。チームは首位ロッテと2ゲーム差になった。

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北の大地でギータがまた打った。2-2の6回先頭。日本ハム河野の初球をとらえ、エスコンフィールドの右翼席へ弾丸ライナーを突き刺した。白球の着弾を確認すると、軽々とダイヤモンドを1周。リーグトップタイの8号決勝アーチだ。「少しタイミングはズラされましたが、いいリストワークができたと思います」。主砲の笑顔が弾けた。

当地では4月28日にも延長10回に決勝3ランを放つなど4試合で打率5割6分3厘、2本塁打、7打点。大好きな新球場でわが家のように暴れている。「たまたまですけど、いいです」。1、7回の好機では犠飛を放ち、この日は3打点。藤本監督も「今日の打点は全部柳田やからね。良く打ってくれてる」と、ルーキー時代から知る愛弟子にうなずいた。

試合前の円陣で野手陣は誓っていた。柳田は「今日ね、円陣でも『大関に勝ちをつけよう』っていう風にみんなで言ってたので。良かったです」と明かした。大関は試合前時点で防御率1点台ながら2勝止まり。打線の援護になかなか恵まれなかった。その宣言通りに、大関が5回を投げ切った直後に4番が勝ち越し弾。さらに先発全員安打で、5回2失点の若き左腕に3勝目をプレゼントした。柳田は「大関の球数的に(5回で)代わると思ったので。塁に出ることを考えていました」と頼もしかった。

8本塁打は西武中村、オリックス杉本と並んでキング。打率3割2分1厘と合わせればリーグ2冠だ。一時は3割7分3厘だっただけに「めっちゃ落ちてるじゃないですか、打率。また明日頑張ります」と引き締めた。打点もトップに3打点差の22打点。ミスターフルスイングは、3冠をも射程にとらえている。

負ければ3位転落の危機を主砲が救った。試合のなかった首位ロッテとは0・5差縮まり、2ゲーム差。ロッテの猛追へ、ギータの存在がなんとも心強い。【只松憲】