やっぱり期待が膨らむ。ロッテ安田尚憲内野手(24)が右へ左へ、2振りで自己最多の6打点を挙げた。まずは1回2死一、二塁、西武今井のスライダーを捉えた。右翼席中段に届く先制3ラン。さらに3回無死一、三塁で、今度は150キロの速球を左翼席前方のホームランラグーンへ運んだ。「マリンでレフトに入ったのは初めて。自分でも驚きでした」。手をたたきながら“2周目”を回った。

左への1発は成長の証しだった。「引っ張ったホームランはタイミングが合えば打てることもある。逆方向は技術がないと飛ばないので」。入団時から課題に掲げ、ソフトバンク柳田との自主トレでも体全体で打つことを意識してきた。

昨年6月1日のヤクルト戦(神宮)で初の2打席連発弾をマークした。当時「運がよかった。この言葉に尽きます」と言った。手応えはなかった。でも「今日の打撃の内容はいい内容だった。浮かれることなく、継続してできるようにと思います」。自力で成した。そう認めてあげられる。

休日だった22日には、高部の兄寛斗さんが営む美容室でパーマをかけた。試合前練習で吉井監督は「ちりちりになったなあ。髪切ったからいけるやろ」と独特な言い回しで激励。スラッガーとしての大成を期待され、はや6年目。「タイプ的に違うのかな、中距離打者なのかなと思い始めたころに打ってくれた。またこれで、期待がより大きくなります」。引き分けを挟んで6連勝。リーグ一番乗りの貯金10。日替わり打線において変わらない「5番安田」に、監督の思いが乗っている。【鎌田良美】

▽ロッテ山本(今季初昇格、即スタメンで7回に遊撃へプロ初安打)「3打席打ててなかったので、とにかく自分のスイングをしようと打席に入りました。どんな形でもヒットはヒット。これからたくさん積み重ねられるように頑張りたい」

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