テルの勢いが止まらん! 阪神佐藤輝明内野手(24)がダメ押しの3点二塁打でリーグトップの30打点に躍り出た。大山の押し出し四球で1点を勝ち越した延長10回なお2死満塁。「大山さんが1点取ってくれたので、すごい楽な気持ちで打席に立てました」。ヤクルト木沢の外角変化球に反応。左中間を破る二塁打で勝利を決定づけた。

左翼席を黄色に染めた虎党は「テール!! テール!!」の大合唱。前日24日の逆転V打に続き、2夜連続でテルコールを響かせた。5番の仕事を果たせていることに「チームに流れが打たせてくれていると思う。よかったです」と仲間への感謝を忘れない。今回のヤクルト3連戦は計6打点でスイープに貢献。5月の月間22打点はプロ入り最多で、月間打率も3割1分5厘と絶好調だ。

御礼の一撃でもあった。この日の球宴ファン投票の中間発表で、三塁手部門で1位だったDeNA宮崎を抜き、4万9534票でトップに立った。「よかったです」。ファンの清き1票に応え、ミエセスの代名詞になっている“ギャルピース”で感謝を伝えた。

10回のヤクルトの攻撃は2死から、村上が特大のソロを放った。もし、背番号8の一打がなければ…。チームにとっても大きい3点で岡田監督を喜ばせた。

10回裏の守備は三塁線を襲った塩見の打球を華麗にさばき、自ら試合を締めた。ヒーローインタビューは2日連続。「まだまだ、シーズン長いので頑張ります!」。18年ぶりVを目指し、もっともっと打ちまくる。【三宅ひとみ】

■大山5号&V押し出し

4番大山が反撃の5号ソロを含む2打点で勝利に貢献した。0-2の4回。1安打に抑えられていた相手先発サイスニードが高めに投じた134キロスライダーを完ぺきにとらえ、虎党の待つ左中間席に放り込んだ。同点の延長10回は2死満塁の好機で打席が回り、5番手木沢からストレートの押し出し四球で勝ち越し点をゲット。「相手ピッチャーを気持ちよく投げさせないように、そういう工夫はしました」。貫禄の勝利打点で主砲の役割を果たした。