戦列復帰した「ジョーカー」が、強烈な同点弾を放った。

ソフトバンク牧原大成内野手のバットが試合を引き戻した。2点を追う5回2死一塁。カウント1-0からの2球目。種市の145キロの直球をジャストミート。打球は右中間テラス席に飛び込む同点の1号2ランとなった。「ここまでの2打席は結果を出すことができませんでしたが、とにかく思い切って自分のスイングを仕掛けようと、その考えだけでした」。4月27日のホーム楽天戦で左太ももを負傷。約1カ月、チームを離脱した男が、「6番二塁」でスタメンを任された復帰初戦で大仕事をやってのけた。「1軍復帰後、早く結果がほしい中で1本目が最高の形となってよかったです」。延長12回のサヨナラ勝ちに笑みがはじけた。

○…甲斐が勝負強さを発揮した。2点を追う4回2死一、二塁。ロッテ種市の外角147キロ直球を左中間に運び、一時同点の2点適時三塁打を決めた。「とにかく自分のスイングをしようと。2人のランナーをかえす結果となってよかったです」。今季は打率1割9分4厘にとどまるが、得点圏では3割1分の勝負さを発揮。さらに、甲斐が打点を挙げれば、チームは昨年から27連勝の不敗神話も健在だ。

○…9投手を繰り出し、延長12回の激闘を制した。大きかったのは救援陣の踏ん張りだ。5-5の同点とされた5回途中から投入した7投手が無失点リレー。11回から9番手で登板した板東は2イニングをノーヒットに抑え、今季初勝利を手にした。藤本監督は「良い球を投げてるけど、ちょっとボールがまだ高いってところがあります」と注文をつけつつ「ここまでよく投げてくれてますよ」とねぎらった。

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