因縁の球場で勝利をつかんだ。日本ハムのコディ・ポンセ投手(29)が6回94球を投げ6安打1失点と好投し、登板3連勝を飾った。ZOZOマリンでは、今季初登板となった4月4日ロッテ戦で4回途中8安打5失点でノックアウト。試合後に左膝の負傷も発覚し、長期離脱を余儀なくされたマウンドで快投し、完全復活をアピールした。

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ポンセが映画「トップガン」さながらの、ドキドキな1勝を手にした。1-1の6回を投げ終わった時点で94球。新庄監督から交代を伝えられた直後の7回に打線が2点を奪って勝ち越し、勝利投手の権利を得た。9回は守護神の田中正が1点を失い、なおも2死一、二塁とサヨナラ負けのピンチを招きながら、何とか逃げ切った。ベンチで歓喜し「チームが勝つことが喜びにつながっていく。みんなで勝ち取った勝利。良かった」と仲間に感謝した。

投球内容自体は、危なげなくテンポ良く進めた。初回は10球で3者凡退。打たせて取る投球を続けながら3回2死二、三塁ではポランコを152キロの高めストレート、6回2死一塁では佐藤都を外角低めのチェンジアップで空振り三振に切って取った。硬軟自在の投球でロッテ打線を翻弄(ほんろう)。新庄監督も「あのテンポが、みんなのリズムを良くしてくれるから。今日のピッチングはパーフェクト」と勝因に挙げた。

2勝目を挙げた23日楽天戦で加藤豪から授かったアドバイスが力になった。「豪将から『テンポアップすることで守りやすい状況にもなる』と。それだけを考えました」。試合前には2軍再調整中の背番号3から「Good luck(幸運を祈る)」とメッセージが届いた。映画「トップガン マーヴェリック」で戦闘機が飛び立つシーンを返信し“行ってくるぜ”とばかりに風舞うマウンドに飛び立ち無事、ミッションを成し遂げた。

4カ月前にノックアウトを食らった球場で完全復活。登板前は「特に意識はない」と話していたが、長期離脱を課された場所で負の流れを自ら振り払っての3連勝は、大きな意義がある。昨季ノーヒットノーランを成し遂げた8月に今年もエンジン全開。トム・クルーズばりの爽快な投球を続け、Aクラスへのジェット気流を巻き起こす。【永野高輔】

○…松本剛が7月29日オリックス戦以来となる今季7度目の3安打猛打賞で勝利に貢献した。4回は左前打で先制点の起点となり、6回はバットの先に当てた打球が三塁前に力なく転がるラッキーな内野安打。1点リードの7回2死一、三塁では右前適時打を放った。「今日は貪欲に安打だけ打ちにいこうと思って、いい結果が出た。2、3試合と続けるようにやっていけたら」と話した。

○…王柏融の粘りが勝利を呼び込んだ。7回2死一塁でフルカウントから9球目を右前打。好機を拡大して代打郡司の決勝打と松本剛の適時打を誘発した。「チームのために、つながってよかった。いい感じでつながって、最後に点数が入ってすごく良かった」と笑顔。新庄監督も「一、三塁にしてくれた(王)ボーロンもね、なんかやってくれそうな、ね」と信頼を厚くしていた。