新庄剛志監督(51)が3年目の来季も続投することが27日、決まった。

球団からの要請を受諾し、本拠地エスコンフィールドで開かれた記者会見に臨んだ。1年契約で、来季の目標に掲げたのは「世界一」。

この日、チームはロッテに敗れ、2季連続の最下位が確定したが「新庄剛志はこのままじゃ終わらないぞ、と。奇跡を起こす人間だというところを見せつけたい」と“下克上”を誓った。

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久しぶりにマスクを外した日本ハム新庄監督の素顔は、覚悟に満ちていた。会見が始まる12分前。球団から契約延長を正式に要請されて「辞めるつもりもなかった」と、迷いなく受諾した。来季3年目の続投が決まり「この世界は結果が全て。3年目で今年のような成績であれば、ユニホームを脱ぐという覚悟で、死ぬ気で選手を成長させながら戦っていきたい」と、意気込んだ。

「BIGBOSS」から本名の「新庄剛志」に登録名を変更し臨んだ2年目の今季だったが、チームは5季連続でBクラスに沈んだ。それでも交流戦期間中の6月には、3季ぶりに得失点差がプラスに転化。26日時点でリーグ最多タイの本塁打を放っている万波ら、才能ある選手が結果を残しつつある。井川オーナーは「個々の潜在能力や意欲を引き出し成長を促してくれた」と、転換期のチーム育成を評価し「ファンを大切にする立ち居振る舞いも(球団の)活動指針に沿う」と、指揮官への信頼を口にした。

改善点は「大事な場面でのミス」と明確だ。新球場の天然芝や土に適応できず、本拠地でミスが相次いだ。1点差負けは、リーグ最多。新庄監督は「そこを改善すれば、必ず(1点差試合の勝敗は)逆になります」と自信たっぷり。「来年はこの時期に優勝争いをして、とてつもない観客を集めます」と宣言した。

日本ハムがファイターズを保有して、来季で50周年。就任3年目の新庄監督が目指すのは「世界一」という。「エスコンフィールドで胴上げを見たいというファンがたくさんいる」という小村球団社長の要望には“新庄節”がさく裂した。

新庄監督 胴上げじゃ、当たり前すぎて面白くない。優勝した時には違う形でやることを考えているので、楽しみにしておいてください。新庄剛志はこのままじゃ終わらないぞ、と。奇跡を起こす人間だというところを見せつけたい。

今季は残り5試合。可能な限り土台づくりを進め、集大成の来季へ向かう。【中島宙恵】

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