まずは己を知れ! ソフトバンク王貞治球団会長兼特別チームアドバイザー(83)が秋季キャンプ始動の2日、成長のための第1歩として自己再確認の必要性を説いた。宮崎組の若手野手全員に「自分の打撃スタイルについて」をテーマにしたリポートの提出を指示。「自分の打撃はこういうものだということを自問自答してみろ」と課題を与えた。今秋は球団初の分離キャンプで、投手陣は福岡・筑後市のファーム施設で練習した。
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晩秋とは思えない南国・宮崎の強い日差しに負けないくらい、王会長は若手野手の打撃練習に熱視線を送っていた。チームは3年連続V逸。投打にわたって若手の底上げが急務となった。そんな思いを誰よりも胸に秘めて、王会長は宮崎入りしたのだろう。
小久保新体制となって、来季へのスタートとなる秋季キャンプ。選手個々のあらゆるデータを分析した資料を基に球団主導で練習メニューを組んだ。それでも選手自身がしっかりと自己分析できていなければ、迷路への道しるべともなる。
王会長 自分たちでまず、自分のことをどういうふうに思っているかとか、自分の打撃とはこういうものだって自問自答してみろ、と言った。それをしておかないと。自分を理解する、知るというか。みんなバットを振って打つことばかりを考えるけど、やっぱり自分を知らないと。
宮崎入りした前日1日に宿舎でのミーティングで訓示し、選手たちに「自分の打撃スタイルについて」という課題でリポート提出を求めた。これまで春季キャンプイン前日の訓示では「結果の出し方を工夫しろ、結果は自分で作るんだ」(22年)、「勝負、勝負、勝負、勝負に勝つ! そのことだけを考えろ」(23年)と打席での気持ちの強さなどを求めてきた。だが、この秋は勝負の前にしっかり自己分析させ、成長につながるようにとの思いを貫いた。
王会長 自分をしっかり理解して、それを貫いていかないと。道は何本もあるようだけど、自分が進む道というのは1本しかないんだよ。欲張りすぎたらダメなんだよ。
まずは己を知れ! その先に進む道はできる。「世界の王」の貴重な金言をきっかけに若鷹が成長につなげることができるか。第2クールまで滞在する予定の王会長は熱いまなざしを送り続ける。【佐竹英治】
○…小久保監督はキャンプ初日に及第点をつけた。「練習に関しては個に焦点を当てた練習ができたのではないかなと思う」。野手組は午前8時30分から午後4時まで。午後は予定になかった打撃投手も約30分務めた。17日までの期間で若手の急成長は期待せず「しっかり(選手が)課題を見つけられるキャンプにしてもらいたい」と願った。



