阪神高橋遥人投手(28)が、893日ぶりとなる実戦復帰を果たした。好天のもと、先発として真っさらなマウンドに上がり1イニングを投球。スライダーとツーシームを交えて全16球。最速は147キロを計測し、1つの空振り三振を含む1安打無失点に抑えた。
21年11月6日のクライマックス・シリーズ第1ステージ巨人戦(甲子園)以来となる実戦マウンド。登板後には「いろんな人に見に来てもらって、すごい感謝ですし、ありがたいですし、まあ、ずっと投げられない中でも、こう応援してくださっている人の声とかやっぱり聞こえてたんで。こうやってまたマウンドで投げるところを見せられて、すごいよかったなとは思います」と振り返った。
高橋の登板後一問一答は以下の通り。
-久々の登板。緊張は
「緊張はめちゃくちゃしたっすかね。前の前日とか夜とか。あとは今日1日結構そわそわしてたかなと思います」
-実際に投げてみて
「そうですね。まあでも意外に立ってみたら久々。久々ですけど、そんな2年半という感覚はあまりなくて。まあ先頭バッターに捉えられたんですけど、アウトになって少し緊張ほぐれたかなっていう感じです」
-今日は開門待ちからお客さんもすごかった
「そうですね。まあでも、いろんな人に見に来てもらって、すごい感謝ですし、ありがたいですし。まあ、ずっと投げられない中でも、こう応援してくださっている人の声とかやっぱり聞こえてたんで。こうやってまたマウンドで投げるところを見せられて、まあすごいよかったなとは思います」
-ようやくここまで戻ってこれたという思いが強いか
「そうですね。まあ、でもパフォーマンス的には全然まだまだだし。今日もこう、たまたまっていうのが、たまたまっていうか、狙っているところに全部行ってるわけでもないし。球威の部分も球速の部分も全部こう、まだまだなので。そういうのが戻ってきたら、もうちょっとこう、そういうのも感じてくるのかなって思いますかね」
-今日投げたのはスライダーとフォークか
「スライダーとツーシーム。まあ、フォークみたいなものですけど」
-そのあたりの感覚は
「そうですね、まあそういうのもまだまだですかね。一番はストレートだと思うので。そこがもう少し戻ってくれば変化球はもっと良くなるかなと思います」
-シート打撃とか重ねられましたけど、やっぱり相手チームで投げるのは違う
「そうですね。全部緊張したんすけど、今日がやっぱり一番。試合ということもあるし、スタンドにファンの人もいるし。ミーティングとかいろいろ久々だったんで、そういうことを思ったらすごく緊張したという感じですかね」
-先発として復帰登板
「そうですね。1イニングこうやってもらって。先発で投げさせてもらうのはすごいありがたいですし、後で投げる富田にも感謝したいです」
-チームメートも見守る中。どういうことを言われた
「結構、頑張れって。なんか僕が投げるのすごい多分珍しいと思うんで。入団してから1回も見たことない人もいると思うので、普通に珍しいだろうな。珍しいからみんな応援してくれてるかなという感じですかね。ありがたいです」
-試合で投げられたっていうのは、すごく大きな前進
「そうですね。手術もさせてもらっているし、応援もすごくしてくださって。あとはリハビリとか、トレーナーさんとか理学療法士の方にすごくお世話になってるんで。すごく感謝してるし。けど、まだまだだと思うので、しっかり状態を上げていけるようにしたいなと思います」
-状態を見ながらだが、今後は少しずつイニングを伸ばすイメージ
「そうですね。何回かもう少し刻むかもしれないですけど、ちょっとずつ上げていけたら。上げていくのと増やしていって状態も上げていきたいなと思います」
-投げた後の肘の状態は
「問題ないです」
ー今日を踏まえて、次はどういうことをしたい
「やっぱりストレートの質をもっと上げて、そこだけですかね。そこが一番だと思うので、もうそこが良ければオッケーみたいな感じなので。ずっとストレートですかね」
-質というのはコントロール
「全部ですかね。まとまってきたら球速も出てくるし、しっかりこう、力を真っすぐ伝えられたら、真っすぐというかしっかり力を伝えられたら、狙ったところに球威というのも出てくると思うので。そういうところですかね」
ー空振り三振を奪ったのは
「ツーシームです」
ー粘られながらだったが
「そうですね。まあ真っすぐでまだ勝負つけられなかったので。まあ、変化球という感じですかね」
ー改めて今日投げてみて、楽しさを感じる余裕は
「余裕はなかったです」
ーまだ楽しいっていう気持ちには
「そうですね。まあランナーも背負ったし。しっかりゼロで帰ってこよう、まあ最低でもないですけど、ゼロで帰ってきたいと思ってたので。楽しむというよりはもう一生懸命という感じですかね」
ー147キロを6回計測
「いや、そうですね。まあ現状はこれぐらいかなと思います。まだまだだと思います」