阪神野口恭佑外野手(23)が「1発」回答で一気にレギュラーをつかむ。
チームは今日9日からヤクルトと甲子園2連戦に臨む。首位広島とは1ゲーム差。前日7日のDeNA戦(甲子園)でプロ初安打&初打点をマークした野口の長打力は“奪首”への重要パーツになりそうだ。育成上がりとしては球団最速となるプロ初本塁打の期待も十分。でっかいアーチで、2軍調整中の森下翔太外野手(23)が不在の間に、定位置を奪いたい。
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スマホには無数の祝福が届いているが、もう過去のこと。野口は「昨日は最高の、記憶に残る1日になりました。でも次が大事。しっかり切り替えたい」と浮かれていなかった。
7日は途中出場からプロ6打席目で右前に鮮やかな初安打。次打席は初打点となる大きな犠飛。4点差の逆転勝ちに貢献し、初めてお立ち台にも呼ばれた。
ビッグウエーブが来た。外野の一角は空いている。右打ちの外野手は大混戦。ノイジー、井上は2軍で、7日に「3番」抜てきの豊田も結果を出せなかった。何より、最大のカベとなる同期の森下が2軍にいる。
長打力という「武器」を持つ野口には大チャンスになる。昨秋、支配下選手登録されたのも長打力が買われたからだ。育成選手出身で本塁打を放った阪神の選手は小野寺だけ。初アーチは同じプロ2年目、昇格1年目の21年。36打席目だった。まだ8打席の野口は最速更新も十分可能。チーム本塁打はリーグ4位タイの32本と少なく、最高のアピールポイントになる。
「本塁打は打ちたいです。でも今は本塁打より、例えば昨日の犠飛みたいにチームに貢献できるようにしたい」。1軍昇格以来見せてきた第1ストライクを逃さず、思い切り振るスタイルを続けられれば、早期の1発は遠くない。
レギュラー取りについても「それはもちろんあるけど、僕は一生懸命、必死に1日1日を大事にやっていくことが大事」と冷静だった。7日は、試合中に両足がつりかけた。急いでスポーツ飲料をがぶ飲みしたが遅かった。途中交代を申し入れ、岡田監督に「情けない(笑い)」と言われてしまった。試合後にトレーナーから指導も受け、サプリや水分補給のタイミングも教わった。「昨日は緊張感もあった。次は同じことがないように」と自戒を込めて話した。
チームにとっても首位奪取がかかる大事な期間。まずは9日からのヤクルト戦。森下という「鬼」がいぬ間に、ヤクルトだけでなく、ライバルもごくりと丸のみしたい。【柏原誠】



