鉄仮面が破顔した。巨人赤星優志投手(25)は大歓声を背に9回のマウンドに上がった。ヤクルト先頭宮本、続くオスナを連続で中飛。最後は茂木を129キロスライダーで一ゴロに仕留めると、二塁手吉川と笑顔でグラブタッチ。無四球完封に、お立ち台では「(完封は)経験したこともないですし、不思議な感覚です」と照れ笑いを浮かべた。
“青星”で快投を披露した。前回登板の16日中日戦(東京ドーム)では赤いグラブで臨み、6回1失点の粘投。だが、勝ち星は付かなかった。この日は青いグラブでマウンドへ。「同じグラブをずっと使っているとちょっと柔らかくなりすぎたりするかなというくらい。意味は特にない」としながらも、心機一転のグラブ替えが功を奏した。
新球も有効に作用した。前回登板後に杉内投手チーフコーチやアナリストと相談し、カーブを改良。今までより約10キロほど速い120キロ台後半の高速カーブを効果的にちりばめ「結構投げられた」。阿部監督も「速めのカーブを使ったり、そういう工夫もあった」と評価した。
支えてくれた周囲への恩返しの完封劇となった。完封劇を誰に伝えたいか問われると「お母さん」。解説席では自身をプロへの道に導いた原前監督も見守り「1年目のルーキーの時からすごく気にかけてもらってますし、父が亡くなってから家族の心配とかもすごいしてくれていた」としみじみと振り返った。
昨季1勝と苦しんだ男は今季早くも3勝目。「やっぱり1年間(先発ローテを)回ったことがないので、年間通して回れるように」。そう言い放つと再び鉄仮面に戻った。【水谷京裕】
▽巨人阿部監督(完封で3勝目の赤星に)「良いところでちゃんと真っすぐを使えていた。工夫もあった。(20~22日の)甲子園で(リリーフ陣が)みんな頑張ってくれた。そういった意味でも赤星がチームを助けてくれましたね」



