阪神森下翔太外野手(24)は悔しさをバットに込めた。1-2の7回2死。藤嶋の1ボールからの145キロを強打して左翼席に運んだ。佐藤輝に次ぐリーグ単独2位、自己最多に並ぶ16号のソロアーチで試合を振り出しに戻した。

「自分のエラーで逆転されてしまったので、絶対に取り返そうと思って、打席に入りました」。ニコリともせずに振り返った。

悔やまれる守備のミスがあった。1-0の4回1死満塁で高橋が右前適時打を浴びた。2人目の生還を防ごうと必死にチャージ。だがボールをつかみ損ね、2点目も与えてしまった。今季初登板で力投していた高橋を守りで支えられず、厳しい表情を浮かべた。

16本塁打は佐藤輝の24本に次ぐ単独2位。早くも昨年に並ぶ自己最多で、並んでいた中大の先輩のDeNA牧を1歩リードした。2年連続の60打点にも達し、トップの佐藤輝に2差とした。勝利打点はリーグダントツの15を誇る。比類なきクラッチヒッターだが「守備、走塁は100%を目指している」とバランスの良さが強みでもある。

2日の巨人戦(甲子園)では捕手のタッチを2度もかわす「神の手」で決勝のホームイン。13日のヤクルト戦(同)は本塁への好返球で同点走者を刺し、試合を終わらせた。走攻守それぞれの貢献でお立ち台に呼ばれるという珍しいシーズンを送る。筒井外野守備兼走塁チーフコーチは「打つだけでなく守備も勝負強い」と評価する。

打席では我を通さず、献身的な姿勢も目立つ。この日も2死からだったが「出塁する、後ろにつなぐという意識がいい結果につながった」と冷静だった。守備でのミスは攻めた結果だが、やはり反省が勝る。優勝がかかってくる今後は、よりプレーの精度が求められる。満足することなく前進を続ける。【柏原誠】

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