日本記録にオヨヨ! 阪神及川雅貴投手(24)が敵地DeNA戦で17試合連続ホールドを達成し、藤川球児監督(45)が現役時代の05年に記録したNPB記録に並んだ。2-2の7回に登板し、DeNA先頭の林を空振り三振に仕留めて降板した。今季51まで積み上げたホールドポイント(HP)も21試合連続で球団記録を塗り替え、NPB2位タイに浮上。両リーグトップ65試合登板の左腕が球界屈指のリリーバーへ、猛スピードで突っ走っている。
◇ ◇ ◇
笑顔のナインとハイタッチする及川が、やっと目尻を下げた。高校時代を過ごした横浜で、球史に名を刻むマウンドとなった。
「いろんな人に助けてもらいながらの記録。感謝の気持ちを忘れずにいたい」
2-2の7回に登板。フルカウントからDeNA先頭の林を空振り三振に斬った。1死を奪い、ハートウィグと交代。連続ホールド試合を17に伸ばし、藤川監督が現役時代の05年に作ったNPB記録に並んだ。
「監督という立ち位置のタイミングで達成できてうれしい。抜かせるように頑張ります」
さらに21試合連続ホールドポイント(HP)も、05年に指揮官が打ち立てた球団記録を塗り替えてNPB2位タイとなった。
及川のフォームは繊細だ。左膝の使い方、重心の位置…。チェックポイントが多岐にわたる中、過去には疲労からフォームにズレが生まれるケースが少なくなかった。疲労がたまった時の対処法が課題だったが、25年の左腕はひと味違う。
「疲れで思い通りに体を動かせていない時、どこをどう使えていないからなのか、考えられるようになってきました」
自身の体を研究し尽くした結果、張りがある部位、動きにくくなった部位に気づけるようになった。「疲れで筋肉が張ることで、他の筋肉が働かなくなることが多い」。張った部位をほぐし、かたまった部位を動かすドリルを施すことで、パフォーマンスの向上に成功。今季は現時点で両リーグ最多の65試合でマウンドに上がっている。
フル回転でブルペンを支えてきた左腕は現在リーグ2位の51HP。逆転でのタイトル奪取も現実味を帯びてきた。藤川監督は「目指すところがあるのは限られたプレーヤーだけ。よくきっちり抑えた」と左腕の成長に目を細める。
チームはシーズン186HPでNPB記録を更新中。この日は計7人のリリーバーで6回からの7イニングを無失点に封じ込め、延長12回引き分けに持ち込んだ。及川は「ブルペンの雰囲気はずっといい。変わらず継続していけたら」と力強い。ポストシーズンでも、自慢のリリーフ陣がさらなる栄冠に貢献する。【塚本光】
<及川雅貴(およかわ・まさき)>
◆出身 2001年(平13)4月18日生まれ。難読で知られる千葉県匝瑳(そうさ)市の出身。
◆スーパー中学生 匝瑳シニアで活躍しU15日本代表。テレビ番組の企画で現役プロと対戦し、当時中日の平田良介から三振を奪い全国的な有名人に。
◆四天王 横浜高1年夏に甲子園デビュー。2年夏、3年春にも出場。奥川恭伸、佐々木朗希、西純矢と「ビッグ4」「四天王」と呼ばれたが1人だけU18日本代表から漏れた。
◆プロ入り 19年ドラフト3位で阪神入り。2年目に39試合登板。23年は33試合で優勝に貢献。
◆愛称 高校時代はオヨヨ、今はオヨ。「オヨヨ」のギャグを持つ落語家の桂文枝が「誰よりもオヨヨ及川雅貴投手をほめてあげたい」と今季優勝を祝福。
◆サイズなど 184センチ、84キロ。左投げ左打ち。推定年俸3000万円。



