支配下昇格がはっきり見えてきた。阪神育成の嶋村麟士朗捕手(22)が、チームの26年甲子園1号をかっ飛ばした。春季キャンプで藤川監督が挙げたMVP9人衆の1人。4万1888人で埋まった満員の本拠地で攻守に猛アピールした。

開幕カードの前哨戦となった今季初の伝統の一戦で先発マスク。1-3の8回1死で巨人ドラフト2位新人田和の変化球を弾丸ライナーで右翼へ運んだ。「1点差に迫ったけど『よっしゃー!』とはならない。でも、歓声が聞こえてありがたかった」。6日ソフトバンク戦では3安打。オープン戦打率は5割4分5厘とバットが止まらない。

177センチと大柄ではないが1発長打の魅力を秘める。佐藤ら長距離砲の1発は25~35度の打球角度が多いが、この日の嶋村は22度の低弾道。「全力で振ること」を意識し、フェンス直撃かと思われた打球をスタンドまで運んだ。打球速度172キロも佐藤に匹敵する。

守っては24年ドラフト同期の先発伊原を4回無失点に導いた。いちげんさんも強打者も臨機応変に対応。新外国人ダルベックは2打席をわずか3球で料理し、初回に三塁打を浴びた泉口は3回2死三塁で9球かけて中飛に斬った。伊原は「しっかりコミュニケーションした中で、いろいろできている」とうなずいた。

WBC出場中の正捕手坂本は、今月中旬まで不在。嶋村はチャンスを生かし続けている。「誠志郎さんが帰ってきても、『嶋村を使いたい』と首脳陣に思ってもらえるように」。桜満開の季節、2桁背番号でグラウンドに立つ。【中島麗】

◆嶋村麟士朗(しまむら・りんしろう)2003年(平15)7月13日生まれ、高知市出身。潮江東小4年から潮江東スポーツ少年団で野球を始める。潮江中では軟式野球部。高知商では主に内&外野手。福井工大を中退し、22年8月に四国IL高知入団。24年育成ドラフト2位で阪神入団。1年目の昨季は2軍で58試合に出場して、打率2割6分6厘、1本塁打、22打点。177センチ、90キロ。右投げ左打ち。背番号128。今季推定年俸は300万円。

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