これぞ「最後まで諦めない」ブンブン丸野球の真骨頂だ。ヤクルトは1点を追う9回裏、怒濤(どとう)の攻めから劇的なサヨナラ勝ちを収め、球団タイの開幕5連勝をマーク。池山隆寛監督(60)は球団の新人監督として史上初の開幕5連勝を飾った。

開口一番「野球は最後まで分からないね」とかすれた声を張り上げた。9回裏。広島の勝ちパターンの継投に対し、執念を見せる。指揮官が「土橋コーチのファインプレー」とたたえた二盗で好機を拡大。最後は2死二、三塁から「いいところがなかったので集中していた」と語る伊藤琉偉内野手(23)が決めた。「いつもなら三振するところをなんとか食らいついた」という執念のゴロが三野手のグラブをはじき2者生還。豪快に水をかけられ、歓喜の輪が広がった。

不振に苦しんでいた伊藤だが、この日は違った。「ガツガツいかないで冷静になれた」と振り返る。そこには指揮官の「限界突破」の叫びがあった。「ベンチからたくさん声が聞こえて、背中を押された」と伊藤が語る通り、池山監督の情熱が選手を一丸にさせた。

喉の枯れは深刻だが、指揮官の熱量は増すばかりだ。「サヨナラ勝ちなんで気分はすごくいい。でも今日のことは今日」と、球団史を塗り替えても浮かれる様子はない。「こういう食らいつく姿勢で今年はいくつもり。最後まで諦めない野球をします」と力強く宣言した。

▼ヤクルトがサヨナラ勝ちで、23年と並ぶ球団タイの開幕5連勝。池山監督は就任1年目で、新人監督の開幕5連勝以上は72年与那嶺監督(中日=6連勝)79年梶本監督(阪急=6連勝)15年田辺監督(西武=5連勝)22年藤本監督(ソフトバンク=8連勝)に次いで5人目。また、前年最下位球団の開幕5連勝以上は73年太平洋5連勝、02年阪神7連勝に次いで3度目。前年最下位の球団に就任した新人監督が開幕5連勝したのは初めてだ。

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