巨人が終盤の粘りで逆転勝利を収め、今季初の甲子園での「伝統の一戦」初戦を制した。1点ビハインドの8回2死、大城卓三捕手(33)がモレッタから右翼席への2号ソロで追いつくと、9回2死二塁からは松本剛外野手(32)が岩崎から適時打を放ち、勝ち越しに成功した。

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試合後、巨人松本はかみしめるように言った。「僕は外から来た選手。『とにかく自分の成績を』と思ってます。それがチームの勝ちにつながる事が1番」。昨秋に日本ハムから、小学生時代から大ファンだった巨人に加入した。FA移籍の立場だからこそ、成績=打撃にこだわった。「来年は、打つ方で結果を残さないといけない」。昨年12月25日、自主トレしていたジャイアンツ球場でも覚悟を語っていた。

22年にパリーグの首位打者に輝くも、昨年は出場66試合で打率1割8分8厘と低迷した。壁を打ち破るために、オフにはあまたの野球選手、打撃コーチの動画をあさった。「YouTubeを見たり、TikTokを見たり。その中で自分にどれがいいのか」。自分のスイングとの違いを探し、そうなるための体の動きを探求を続けた。

なにが正解か。「いろいろ試すと自分には違うなというのは分かる」。繰り返し繰り返し、愚直にトライアンドエラーを続ける。女子選手のスイングの動きに目を見張ることもある。先入観を持たずに、そこにかつての首位打者のおごりは一切ない。

この日は開幕から44打席目で初の長打が出た。一塁線を抜けた当たりに、二塁に頭から突っ込んだ。その左腕には大きな傷ができていた。「チームの勝ちのために」。その一心が刻まれていた。【阿部健吾】