「やっと内山壮真が戻ってきました!」。ヤクルト内山壮真内野手(24)はお立ち台の上から絶叫した。12回、プロ初のサヨナラ5号2ラン。今季5度目の延長戦でチームに初めて勝利をもたらした。

予兆はあった。6、8、10回の打席はいずれもいい当たりのライナー。野手の正面をついて安打にこそならなかったが、角度が少しつけば、長打になる打撃だった。時計の針は午後10時をとっくに過ぎ、「時間も時間だし、もう決めちゃうという気持ちで打席に入った。最高の手応えです」と話した。

池山隆寛監督(60)は「よく打ってくれた。おとといあたりから振りが良くなっていた」という。22日中日戦に続く2戦連発。ただそれも、持っている能力からすれば全く物足りない。昨季は116試合に出場し、打率2割6分2厘、8本塁打、48打点。今季は2度のケガもあり、打率は2割そこそこと、満足できる内容ではない。

本人も自覚しているからこその冒頭の絶叫だった。チーム最年長の中村悠平捕手(36)がバント自打球を顔面に受けるアクシデントで離脱。選手たちは中村のユニホームをベンチに掲げて試合に臨んでいた。「最後まで中村さんと一緒に戦いたい」と内山。池山監督も「彼が帰ってくるまではやはりいい位置で戦っていたい」という。借金を3に減らし、出直しの一戦は最高の形となった。