オリックス岡田彰布監督(52)が17日、横浜からトレード加入した野中信吾内野手(27)にスイッチ再転向指令を出した。高知・秋季キャンプ合流2日目。登録上は右打ちの野中がフリー打撃で右だけでなく4年ぶりの左打席に入った。「もともとスイッチやねんな。しばらくやってないみたいやけどやったらプラスになるしな。足はええもん持ってるよ」。武器である俊足を最大限生かすため指揮官は付加価値を高めにかかった。

 野中は日本ハムから横浜に移った04年に左打ちに転向し、一時は両打ちでプレー。07年以降は左打者が多いチーム事情から右打ち1本だった。「1軍でやるために言ってもらっていること。右だけよりも幅が広がりますしね。守備も内野、外野でも1軍の戦力になるならどこでも」。新天地でのスイッチ指令を快諾し、守備も全方位OKの便利屋をアピールした。

 両打ちはほかに赤田、金子圭、前ヤクルトの梶本勇もおり、これでスイッチカルテットが誕生。球団はFA補強に参戦せず、日本人は現在のメンバーが基本線。現場として現有戦力を効率的に生かす工夫が必要だけに、野中のスイッチ再転向もその一環と言えそうだ。

 [2010年11月18日11時15分

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