FA捕手が引き出した、山田に開幕ローテーション当確ランプ!

 ソフトバンク山田大樹投手(22)が16日の紅白戦で3イニングを無安打無失点と完璧に封じた。2イニングは細川亨捕手(31)が速球主体のリードで引っ張り、3番内川、4番小久保、5番多村の主軸を3者凡退に抑えるシーンも。支配下登録2年目で先発の座を確実にした。

 22歳の大型左腕に風格さえ漂っていた。苦労人山田が、輝きを放った。4回1死で主砲小久保と対戦。真っ向からぶつかった。力強い直球を主体に1ボール2ストライクと追い込んだ。ファウルで2球粘られたが、冷静だった。細川の要求するチェンジアップでタイミングを外す。昨季の不動の4番から空振り三振を奪った。スタンドの拍手を気持ち良さそうに浴びた。

 「自分はやらないといけない立場。何も大きなことを言える立場ではない。細川さんがうまくリードしてくれたから」。

 ほぼ完璧な内容で開幕ローテーション入りを確実にした。走者を許したのは失策のみ。4回は3番内川を左飛、4番小久保を空振り三振、5番多村を右飛。クリーンアップを軽く打ちとった。

 秋山監督は「よかった。まとまっていた」と評価。高山投手コーチも「素晴らしかった。ボールを操っていた。この結果はたまたまじゃない」と絶賛した。3月25日から始まるシーズンでも先発要員として計算できる内容に目を細めた。

 登板前、細川から「どういう球を投げたいんだ」と問われた。即答で「直球主体でいきたい」。昨年12月にオーストラリアのウインターリーグに参加。オージーボールと呼ばれるツーシームに手応えを感じている。だから最速152キロの直球が強打者にどこまで通じるかを試したかった。

 「ひとつひとつの階段を上っていきたい。これから何をすればいいか、自分でも分かっている。まだ課題はある。修正していきたい」。

 正確なコントロール、投球術などを身につければ、杉内、和田に続く存在にもなれる。1度は自由契約になりながら、育成選手からはい上がり、昨季4勝をあげた。今季は開幕から先発としてマウンドで躍動する。

 [2011年2月17日10時42分

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