<阪神2-6DeNA>◇1日◇京セラドーム大阪

 阪神和田豊監督(49)が決断を下した。1日のDeNA戦後にドラフト1位伊藤隼太外野手(22=慶大)の2軍降格を決めた。指揮官自ら「頑張ってこい」と本人に伝え、ファームでの鍛錬を課した。

 和田監督は「打つ、打たないは別にして、守備や走塁などもっと勉強することがある。数多く試合に出て、プロの基本を練習してほしい」と説明した。この日は2度目の「7番右翼」で先発。ベテラン三浦の前に、3打数無安打で力を発揮できなかった。

 阪神の新人外野手では40年ぶりとなる開幕スタメンも果たしたが、合計6打席3三振でプロの洗礼を味わった。和田監督はこれまでに「帰ってきたら、控えに回るじゃなく、ファームに行かないといけなくなる」と話していたが、マートンの復帰により、言葉通りの結果になった。

 即戦力ルーキーの触れ込みで入団しただけに、悔しさはあるだろう。しかし伊藤隼は現実を受け止めた。

 「全部が足りないということなので、下でしっかりと頑張っていきたい。経験できたことが成果。本来なら出場できないかもしれないところで、出させてもらった。足りないところが分かったことが、モチベーションになる」

 近い将来のレギュラー候補だけに、中途半端に1軍に置かず、2軍で実戦を積ませることを和田監督は選択した。