ソフトバンク松中信彦内野手(40)が「1本足打法」での逆襲を誓った。オープン戦はここまで7試合に途中出場。14打数1安打と苦しんでいるが、秋山監督の指示でフォームをすり足から1本足に変更。「残り試合もこれでいこうと思う」と宣言した。今日11日のヤクルト戦(ヤフオクドーム)から残り10試合で、元3冠王の意地を示す。

 悩めるレジェンドにメスが入った。9日のDeNA戦。「打球が飛ばなくなった」と感じていた時だった。フリー打撃を終えると、秋山監督から声がかかった。この時期に異例の直接指導が始まった。「秋と春のキャンプでせっかく足を上げてやってきたんだから、それでいけと言われた」。上体がぶれにくいすり足打法を、思い切って振れる1本足に戻す決意をした。

 さらには軸足の使い方も指摘された。「キャンプの時と違うと指摘があった。左足の蹴りが少なくなっていると。上半身と下半身がうまく連動していない。(キャンプ終盤に痛めた)腰をかばっていたのかもしれない」。昨季は交流戦優勝セレモニー欠席で怒りを買ったが、もうそんなわだかまりは見えてこない。

 7日からの敵地3連戦は9打席ノーヒットに終わった。今後も打てなければ2軍降格のピンチを迎える可能性もあるが「ドームなら(練習で)打てる時間が増えるから」と、残り試合の大半が本拠地というメリットも生かすつもりだ。

 オフには李大浩の加入により、指名打者でレギュラー奪取を狙うと宣言。それを軌道修正した。「自分のポジションは代打からスタートと分かっている」。代打の神様として君臨するため、1本足で復調の階段を上がる。【大池和幸】