<中日1-8DeNA>◇27日◇ナゴヤドーム

 中日にトリプルショックだ。左肘を痛めた浜田達郎投手(20)が27日、名古屋市内の病院で左肘内側側副靱帯(じんたい)損傷と診断され今季中の復帰が絶望的となった。左肘痛で離脱中の守護神岩瀬仁紀投手(39)も改善せず、今季復帰の大ピンチが判明した。チームはDeNAに完敗して借金は最多7となり、4月7日以来4カ月半ぶりに5位後退。下げ止まらない竜に負の連鎖も止まらない。

 4位を争う直接対決とは思えなかった。先発伊藤が3回4失点KOされると、打線は森野の適時打で2戦連続0敗を免れるのが精いっぱい。DeNAに連夜の完敗。開幕間もない4月7日以来、4カ月半ぶりの5位に落ちた。

 谷繁兼任監督は「集中力を欠いているのか…、体が動いていないのか」と厳しい表情。「(順位は)下がりましたね。でもまた明日から1つの勝ちを求めてやっていくしかない」と懸命に前を向くしかなかった。

 試合前からバッドニュースも入っていた。26日の先発で初回に負傷降板した浜田が、名古屋市内の病院で精密検査を受け、左肘の内側側副靱帯損傷と診断された。友利結投手コーチ(46)は「骨折していないのに添え木をしてるのは初めて見た。1カ月ぐらいかかると思う」と説明。出場選手登録を抹消され、今季中の復帰は絶望的となった。

 「何も話せることはありません」。この日患部を包帯で巻いた添え木で固定し、ナゴヤドームを訪れた左腕も言葉少な。森ヘッドコーチは今後について「1週間固定。手術はしないと思う」。メスを入れる可能性は回避できる見込みも、ショックな診断結果となった。

 ローテに欠かせない5勝左腕の離脱は大きな痛手。投手陣は火の車。さらに左肘痛の岩瀬まで今季中の復帰ピンチが判明した。

 「びっくりするぐらいけが人が出ている。それも課題」。5位落ちのトリプルショックとなった監督は、負の連鎖に苦り切った表情。借金も就任後最多の7まで膨らみ、3位広島とは今季最大の7・5差。自力CS進出の消滅も近づく。救いの神はいないのか!【松井清員】