<日米野球壮行試合:日本代表0-1ソフトバンク・日本ハム連合>◇10日◇ヤフオクドーム

 ソフトバンク東浜巨投手(24)が侍斬りだ。日本ハムとの連合軍で先発を務め、2回を1安打無失点。来季へ大きな自信と経験を手に入れた。

 テンポよくアウトを重ねた。2回2死。坂本に中前安打を許し、登場したのは7番松田だった。亜大の先輩で、シーズン中は公私ともにかわいがってもらう選手会長を相手に「ここまで真剣勝負は初めてですね」。3球ファウルで粘られたが、最後は外角シンカーで空振り三振に仕留めた。

 「外角へ(ヤマを)張り張りだったが、いいところへ落とせた」。空振りした松田も「ストライクゾーンから落ちていった」と白旗だった。柳田、内川も料理し「あらためて同じチームのすごさを感じた」と自信を深めた。

 スライダーの曲がりをわざと大きくしたり、緩いカーブを効果的に使った。来年に向け、すべて意味のある31球だった。

 期待のドラフト1位入団も昨季は3勝で今季は2勝だった。だが、日本シリーズ第4戦では、4回から2番手として3イニングを無失点。試合の流れを呼び戻す好投だった。あれから2週間。またもテレビで全国中継されたマウンドでアピールした。今日11日に宮崎へ移動し、明日から秋季キャンプに合流する。実り多き秋に、侍斬りは最高の序章になった。【石橋隆雄】