ボクシングのダブル世界戦に出場するワタナベジムの2人が、12日に都内のジムでスパーリング対決した。V6戦のWBA世界ライトフライ級王者田口良一(30)と初挑戦するIBF世界ミニマム級9位京口紘人(23)。23日に東京・大田区総合体育館での決戦を10日後に控え、仕上げの一環として8回をこなした。

 昨年12月以来の手合わせだった。京口が前へプレスをけながら、多彩なパンチで連打していく。田口は足を使いながら、ジャブにストレート、ボディーと的確なパンチを返した。ともに仮想の相手とは違うスタイルで、渡辺会長は「試合が近いんだから無理せず」に、ともに抑えめながらもいい勝負だった。会長は「世界王者にこれだけやれば」と、京口の奪取へいい手応えを得ていた。

 田口の相手は右も頻繁にスイッチするとあって、京口が2回は左構えに替える気遣いも見せた。京口は「ジャブとかはよかったが、いいストレートをもらった。疲れもあって60点。調整も減量も順調」と、今週でスパーは打ち上げる。田口は「さすが後輩」と感謝しつつ「動きはよかった。コンビネーションがもう少し出れば。65点」。こちらはさらに2度目の10回スパーを予定し、最後の追い込みをかける。