「ロックスター」中邑真輔(37)が、またもWWEヘビー級王座を獲得できなかった。同級王者ジンダー・マハル(31)に挑戦したが、必殺技カラス(コブラストレッチスラム)を浴びてフォール負けを喫した。8月20日(同21日)のPPV大会サマースラム(米ニューヨーク)、9月16日のWWE大阪大会(エディオンアリーナ大阪)に続く3度目の王座挑戦だった。

 過去2回の対戦と同様、マハルの配下シン・ブラザーズの介入が入り、中邑は流れをつくれなかった。1度はマハルのカラスを回避し、セカンドロープからジャンピングニーを成功させたが、シン・ブラザーズの妨害でマハルのロープエスケープを許した。試合途中、レフェリーにシン・ブラザーズが退場命令を受けた直後、中邑はキンシャサ(ボマイェ)を決めた。王座奪取かと思われたが、シン・ブラザーズの抗議でレフェリーのカウントが遅れ、またもロープに逃げられてフォールに失敗した。

 続けて再びキンシャサを狙った中邑だが、コーナーに誤爆。そのスキを突いたマハルに背後から捕獲されてカラスを決められ、3カウントを奪われた。

 1964年(昭39)2月、米ニューヨークでジャイアント馬場が当時のWWWFヘビー級王者ブルーノ・サンマルチノに初挑戦してから53年。WWEが認める日本人初のヘビー級王座獲得は実現しなかった。