元ボクシングのWBC世界バンタム級王者山中慎介さん(35)の引退会見が26日、都内のホテルで行われた。

 1日に行われた同級タイトルマッチで、前日計量の大幅な体重超過で王座を剥奪された前王者ルイス・ネリ(23=メキシコ)と雪辱を期した再戦に臨んだが2回TKO負けし、試合直後の控室で引退を決めていた。

 壇上では冒頭にあいさつ。「15歳からボクシングを始めて20年、本日をもちましてボクサー山中慎介は引退します」と深々とお辞儀した。

 「これまで本当にいろんな方に応援していただきました。帝拳ジム、スポンサー、後援会、関係者、そしてファンのみなさんに支えられてきました。ここまで勝ち続けて苦しいこともありましたが、それ以上にボクシングを通じて成長させてもらった。今後についてはまだはっきり決まっていませんが、ゆっくり家族と過ごしながら決めていきたい」と述べた。

 神の左と称された左拳を武器に日本歴代2位となる12度の世界戦防衛を達成。5年9カ月にわたって世界王者であり続けたボクサー人生の幕を閉じた。