史上3度目のIWGPヘビー級王座“3WAY”戦が行われ、王者ケニー・オメガ(34)が3度目の防衛を果たした。「ゴールデン☆ラヴァーズ」で盟友の飯伏幸太(36)、IWGP USヘビー級王座Codyと、互いに友好関係を築く異例の3人でのベルト争奪戦。「親友を倒して悲しい気持ちもある。しかし勝つ以外なかった」と複雑な心境で戦い抜いた。

めまぐるしく攻め手、受け手が入れ替わる展開に、9152人の観客は息をつく暇もなかった。場外の敵に1人が飛べば、その飛んだ1人を狙い、残りの1人も飛び込む。オメガと飯伏のシングル戦浮上に介入したCodyがリング上でもしたたかに介入し、かき乱す。そして、最終盤は大技の連発。最後はオメガが飯伏へVトリガー、片翼の天使を力ずくで決めて、凱歌(がいか)を上げた。

「新しいことをやることを恐れない」。他2選手で決着すれば、自分に関係なく王座陥落する危険もあった。それでも、「未来へ向けてプロレスを進めたい」と断行し、勝ちきった。これで来年1月4日の東京ドーム大会でメインに立つことを決めた。試合後には挑戦者の棚橋に挑発もされたが、「終わらせるショットを打ち込んでやる」と息巻いた。【阿部健吾】