仙台の地が「長州VS藤波」に沸いた。新日本プロレスなどで何度も激闘を演じてきた長州力(66)と藤波辰爾(64)が6人タッグマッチに登場。長州が新崎人生(51)を「オレが行くよ」と制して先陣を切れば、藤波もロープをくぐってリングに入り、いきなりの対戦が実現。互いにけん制し合いながら組むと、両者への大声援も二分した。

今年7月に来年限りでの引退を示唆している長州にとって、仙台最終戦となる可能性大だ。代名詞のサソリ固めは封じられたものの、リキラリアットは何度もさく裂。「自分より先輩もまだまだ頑張っているからね。オレも負けてられないよ」。気合の表情で肘や肩を回すしぐさも、往年のファンを魅了。宿敵との対戦には「いつやっても良いもんだね」と笑顔も見せた。

藤波もドラゴンスクリューを決めて、技の切れ味は健在だった。「6人タッグだったけれど、久しぶりに長州と当たって昔を思い出した。特別な相手だからね。仙台のファンも待っていてくれましたし、負けてはしまいましたけれど、気分は最高」。最後は両者が握手で健闘をたたえ合った。

発起人となった新崎は「50代、60代の方の反応は、普段にスポーツやプロレスを見るものと明らかに違ったと思う。『明日も頑張ろう』という力強い気持ちになってもらえたらうれしい」。12月22日には仙台PITで、越中詩郎(60)ら平成維震軍、ウルティモ・ドラゴン(51)スペル・デルフィン(51)らが参戦し、第2弾が開催される。【鎌田直秀】