王者拳四朗(26=BMB)が3-0判定で5度目の防衛に成功した。

同級7位サウル・フアレス(28=メキシコ)の挑戦を退けた。身長差で小柄な相手に対し、2回にジャブで首を跳ね上げた。6回にはアッパーからの連打で動きを止めた。11回、後がないフアレスは前に出ると、応戦。KO勝利を狙い激しいボディー合戦を繰り広げた。倒すことはできなかったが、積極性を発揮し、主導権を握り続けた。

試合後は「すごくフアレス選手が頭を動かして。相手に合わせすぎたこところあって反省点。距離が分からなくなって相手に付き合いすぎた」と話した。

連続防衛の日本記録「13」にまた1歩進んだ。他団体との統一戦、複数階級制覇が“普通”になってきた今、拳四朗は防衛回数にこだわる。日本選手の連続防衛回数は、元WBA同級王者具志堅用高の13が最多。「防衛回数は狙います。13、14は意識している」。日本の記録に、記憶に残す狙いは「オンリーワン」だ。

リミット48・9キロの階級で戦い続けるのは厳しい。拳四朗には防衛回数日本記録の目標があって、減量に挑める。18年を締めくくって新たな年へ。「素直に喜べないけれど。来年につなげられたらと思います」と拳四朗。KO勝利とはいかなかったが、さらなる飛躍を誓った。