ボクシング2団体統一バンタム級王者井上尚弥のいとこで日本スーパーライト級王者の井上浩樹(27=大橋)が世界ランク入りを目指し、2本目のベルトを狙う。2日、東京・後楽園ホールでWBOアジア・パシフィック同級王座決定戦を控え、1日には東京の日本ボクシングコミッションで対戦相手の同級5位ジェリッツ・チャベス(28=フィリピン)とともに前日計量に出席。63・5キロのリミットでパスし、チャベスは300グラム少ない63・2キロでクリアした。

3日開幕のWBO総会前日にセッティングされた同団体の地域王座。試合当日にはWBOの理事ら首脳が視察に訪れる可能性があるため、世界ランク入りへの絶好の機会となる。4月に日本同級王座を獲得し、7月に初防衛も成功。「世界に近づいた年」と1年を振り返りつつ「世界ランキングに入れれば。次は上位の人と戦えればと思います。どの階級でも強い人が勝つ。しっかり自分が強くなりたい」と静かに燃えた。

対戦相手のチャベスは昨年5月、東洋太平洋同級王者内藤律樹に挑んで0-2の判定負けを喫したものの、終盤に2度のダウンを奪うなど1発のパンチ力を備える。井上は「アグレッシブで頑丈な相手。明日は最後まで集中したい」と気持ちを引き締めていた。