ニュージャパンカップ開幕戦は、小島聡(50)がジェフ・コブ(38)に勝利目前で逆転負けした。

序盤から合言葉の「いっちゃうぞ、バカヤロー!」が飛び出し、119キロの巨漢に物おじせずにぶつかっていった。得意の連続逆水平チョップでダメージを与え、コーナートップから豪快に雪崩式ブレーンバスター。さらに久しぶりのシャイニングウィザードも披露。終盤ラリアット対決を制した小島は、雄たけびを上げ、勝利を確信したが、落とし穴が待っていた。ロープに走った後、コブに受け止められ、ツアー・オブ・ジ・アイランドで撃沈。3カウントで初戦敗退となった。

この日、2冠王者飯伏によって、IWGPヘビー級と同インターコンチネンタルが「世界ヘビー級」に統一された。「伝統は残したまま」と飯伏は話すが、1つの歴史に終止符が打たれたことには違いない。05年にヘビー級のベルトを獲得した小島にも思うところがあったが「負けた人間には言う資格がない」と発言を控えた。今大会に優勝し、飯伏への挑戦権を獲得してから話すつもりだったが、夢はかなわず。「発言するにはもっと強くなるしかない」と前を向いた。

2月28日には天山とのタッグで久しぶりの勝利を挙げた。小島はコブに右ラリアットをさく裂させ、天山は1カ月ぶりにモンゴリアンチョップを解禁してするなど「テンコジ」にいい流れが来ていただけに悔しい敗戦となった。【松熊洋介】