5月30日に行われるRIZIN29大会(丸善インテリックアリーナ大阪)に出場する皇治(31=TEAM ONE)が23日、オンラインで会見を開き、キックルールでの4選手によるワンデートーナメント開催を改めて要求した。

地元・大阪での開催で榊原信行CEO(57)からメインでの戦いを示唆されていた皇治は「素晴らしい舞台で光栄なこと」と感謝した上で、「俺も格闘家の端くれなんで、そんな同情はいらない。4人で戦って勝ち上がった選手がメインでやる。それだったら問題ない」と提案。昨年9月にRIZINに転向後、那須川、五味と連敗。負けたままでメインを戦うのはプライドが許さない。「RIZINファンにもいいところを見せられていないでの、マジで気合入っている。悔しい思いをしまくっている」と胸の内を明かした。

相手に関しては「実力がどうこうとかピーピー言っているやつがいるじゃないですか。実力が本物なら注目度も人気もすべて俺を超えていると思う。実力で俺が証明する」と、どんな相手でも受け入れるつもりだ。会見に同席した広報の笹原氏は「手を挙げてくれる人がいれば前向きに検討する」と語った。

地方から出てきて地位を確立した皇治。「大阪や地方のやつにもチャンスを与えてやりたいし、格闘技を盛り上げたい」と今回の提案に至った。今月11日には「格闘家は稼げるんだぞと。みんなに夢を見せたい」と都内に自身専用のジムをオープン。地元大阪に戻る選択肢もあったが「5年ほど前に東京に出てきて、逃げたといわれるのが嫌だった。ここからもう1回はい上がるという意味でもこっちに拠点を置きたかった」と原点回帰で再起を誓う。

「体1個しかないけど俺が全員相手してやる」。相変わらずの強気な発言にアンチがいるのも理解した上で全く気にしない。「知名度もなく、ちょっと強いくらいで、いきがっているやつがたくさんいる。有名になってから文句言ってこいと。口だけだと思っているバカ野郎どもをみんなつぶしてやろうと」と話しており、リング上で最強を証明する。

もちろん、連敗中である自分の立場はわきまえており、自信の中にも謙虚な姿勢を見せる。「結果がすべて。先輩(五味)にも後輩(那須川)にも教えられてしまった。すんなりメインで戦うような、そんな格好悪いことしない」。

大阪は新型コロナウイルスの感染者が増え、暗いニュースが続く。「大阪を盛り上げないと。めちゃくちゃ燃えている。楽しみにしておいてくれ」。地元凱旋(がいせん)でメインのリングに立ち、大阪を元気づける。【松熊洋介】