K-1傘下のKrushバンタム級王者壬生狼一輝(19=力道場静岡)が、K-1に新設された同級で日本最強を証明する。

23日に東京・大田区総合体育館で開催されるK-1大田区大会(日刊スポーツ新聞社後援)で8選手による同級日本最強決定トーナメントに出場。決勝まで1日3試合の過酷なトーナメントで、野田蒼(18=月心会チーム侍)との1回戦を控える。静岡・清水区の力道場で調整中の壬生狼は10戦全勝無敗の王者らしく「トーナメントに出る8人は1人1人が主人公。自分は王者の風格を見せて圧倒的に勝ちます」と力強く宣言した。

K-1中村拓己プロデビューサーから優勝候補の本命と期待された。今回のテーマは「圧倒」と掲げた壬生狼は「記者会見でも中村プロデューサーから優勝候補大本命と言っていただいて、僕自身も無敗のKrushチャンピオンとして王者の風格を見せて圧倒的に勝ちたいと思っています」と意気込む。現在はコロナ禍で新規外国人ファイターを日本に招聘(しょうへい)できないものの、将来的に開催の可能性がある世界最強決定トーナメントを見据えている。壬生狼は「日本最強を証明したら、次はK-1バンタム級のベルトを取りたい。いずれ世界トーナメント(初代王座決定トーナメント)を開催してもらい、初代K-1バンタム級王者になります」との青写真を描いた。

プロでは負けなしの壬生狼だが、1回戦で顔を合わせる野田にはアマチュア時代に負けている因縁の相手だ。壬生狼は「プロで10戦無敗ですが、K-1甲子園で野田選手に負けているので、リベンジはしたいです。ただアマとプロは別物だと思っているので、プロの世界では僕の方が上だよ、というのを見せたい」とリベンジも誓った。

昨年8月、出場選手の欠場を受けて大会4日前のオファーを受諾し、Krush-EXでK-1グループに初参戦したばかり。同11月にK-1福岡大会で元Krushバンタム級王者晃貴を下し、今年3月にKrushバンタム級王座を獲得した。短期間でバンタム級の中心選手となり「ホントに展開が早かったですね。『この試合に勝ったら次にこういう試合が組まれるかも』みたいなことは考えてたんですけど、そういう試合をどんどん勝っていって、ここまでテンポよくこれたのかな」と自らの勢いも実感していた。【藤中栄二】