ボクシングの19年GOD,LEFTバンタム級トーナメント覇者中嶋一輝(27=大橋)がプロ転向4年目で初王座を狙う。

21日、東京・後楽園ホールで開催されるフェニックスバトル77大会(日刊スポーツ新聞社後援)で、千葉開(28=横浜光)との東洋太平洋バンタム級王座決定戦に臨む。現在6連勝中の千葉との対決を控え、中嶋は同門のWBAスーパー、IBF世界同級王者井上尚弥(28)らとのスパーリングで調整してきた。

特に同学年の井上とは計4度、スパーリングで拳を交えたという。「引き出しがどんどん見えて対応しきれなかったです。そういう攻め方もあるんやと思いました」と驚きの連続だったという中嶋は「ずっと目標にしていた(選手)。めちゃくちゃ強いと思っていましたが、あんなに違うのかと。1番は悔しかったです」と振り返る。

その姿に師匠の大橋秀行会長(56)は「尚弥とスパーリングする選手はやられるのが当たり前だから『すごいですね』で終わる。しかし中嶋は明らかに悔しそうな態度を示した。この悔しさがあるから、中嶋はもっともっと強くなれる」と大きな期待を寄せている。

今回の王座挑戦決定後からフィジカルトレーニングも増やし、週1回の階段トレに取り組んできた。米プロモート大手トップランク社と契約を結ぶIBF世界スーパーライト級10位の同門、平岡アンディ(24)と走り込み合宿も慣行。下半身強化への手応えもある中嶋は「今までもずっと試合は格の違いをみせつける思いでやってきたので今回も同じ。KOでみせたい」と強い決意をにじませていた。