元2階級世界王者の亀田和毅(29=3150)がダウン判定を受けながらも、兄興毅氏(34)が会長として立ち上げた「3150ファイトクラブ」の初興行を3-0(78-73、78-73、79-73)の判定勝利で飾った。

和毅は「今回(試合が)決まった時から8ラウンド、フルに戦えるようにと。焦らんと、1ラウンドで倒すとかじゃなく、練習通りにしたかったので、良かったです」と振り返った。

過去21戦9勝(1KO)10敗2分けの三宅寛典(32=ビッグアーム)と対戦。序盤は実戦のブランクを埋めるように、感覚をつかみながら進めた。3回には興毅会長から「じわじわ出そう」という声もかかり、効果的に左ボディーなどを打ち込んだ。4回は左のジャブで相手の防御を崩し、フックやボディーでダメージを与える。終始主導権を握っていたが、5回2分30秒過ぎには、まさかのダウン。それでも最終盤は左ボディーを当てながらまとめ、圧倒する形で試合を締めくくった。

和毅は19年7月、WBC世界スーパーバンタム級王座統一戦でレイ・バルガス(メキシコ)に敗れて以来、約1年10カ月ぶりの試合だった。