11日北海道大会で、IWGPタッグ選手権に挑戦する内藤哲也(39)、SANADA(33)が、6人タッグマッチに出場し、王者タイチ(41)、ザック・セイバーJr.との前哨戦に勝利した。

前日の試合後「勢いを王者に見せつけてやる」と話していた内藤。これまではリング上で王者にサインを求め、手書きの調印書を作ったり、タイチも内藤に誕生日プレゼントを用意するなど、心理戦を繰り広げてきた。この日の試合前も、タイチが持ってきたマイクを内藤に差し出し、歌わせようとするなど、どこか緊張感のない様子。それでもようやくスイッチが入ったのか、終盤SANADAがセイバーJr.をSkull Endで捕獲すると、内藤はタイチの天翔十字鳳を回避し、コリエンド式デスティーノをさく裂。ようやく“本気モード”で、王者組を圧倒した。

試合後は大の字に倒れ込んだ2人に不敵な笑みを見せた内藤。SANADAも大胸筋をピクピクと動かして、王者を挑発した。内藤は「次はいよいよ札幌大会。地元である北海道でメインの試合ができるなんて、タイチ選手のための大会でしょ。これは絶対に負けられない戦いだね」とプレッシャーをかけた。王者組は6月26日からの3試合を欠場したが、内藤とSANADAは同14日からの今シリーズ12試合フル出場。前哨戦から絶好調とはいかなかったが、連戦の疲れも見せず、決戦に向けて調子を上げてきた。「偉大なチャンピオンチームの力を存分にお見せしてあげてくださいよ。俺とSANADA相手に防衛できるならね」。プロレスもトークも絶好調のまま、10日からの北海道2連戦に向かう。【松熊洋介】