WBC世界ライトフライ級王者・寺地拳四朗(29=BMB)に挑む同級1位矢吹正道(28=緑)は5日、大阪市内のホテルで寺地とともに会見に出席。

デビュー6年目、16戦目で巡ってきたチャンスに「やっと、という感じですが、ちょうどいい(頃合い)かなと思う」と言い、拳四朗を「日本の世界王者の中で、1番評価が高いと思うけど、KOで勝てると思う」とタイトル奪取に自信を見せた。

伝説のボクシング漫画「あしたのジョー」の主人公・矢吹丈からリングネームをもらったが、本名は「佐藤正道」だ。矢吹は「佐藤は普通で、おもしろくないでしょ? だからデビュー前にいろいろ(リングネームの)候補を考えたんです」と経緯を説明。候補の1つに「ウルフ」があった。「ウルフ」と言えば「あしたのジョー」の登場キャラで矢吹丈のライバルの1人だが「いや、それは知らんかったんです。でも、もうすでに“ウルフ”ってボクサーの人がいて」断念し、最終的に「矢吹」に落ち着いたという。

矢吹は拳四朗の強さを認めて「客観的に見たら、6・4で分が悪いかもしれません」という。8連続防衛を決めた4月の久田戦も観戦。「(拳四朗の)距離感、ジャブ、下半身はめっちゃ武器でしょう」と分析する。一方で「今回は左ジャブの差し合いがポイントになる。彼の距離は僕の距離。パンチは当たる。KOしに来てくれたら、絶対にKOできると思います」。前日本同級王者で、15戦12勝(11KO)3敗のハードパンチャーは、勝利のイメージを描いている。