元K-1スーパーバンタム級王者武居由樹(25=大橋)がボクシング転向2戦目で5勝(5KO)の強敵と対戦する。9日、東京・後楽園ホールで開催されるフェニックスバトル80大会(日刊スポーツ新聞社後援)で竹田梓(24=高崎)との54・5キロ契約6回戦を控える。8日には都内で前日計量に臨み、両者ともに200グラム少ない54・3キロでパスした。

勝てばA級(8回戦以上)に昇格する大事な試合となる。「左も右も強いパンチ持っている。リズムとか距離感とか打ち方はすごくボクと似ている」と竹田の印象を口にした武居は「バチバチの良い試合になるかなと。かみ合うと思います。3回以内に倒せたら。相手の選手は強いので簡単には倒せないと思いますが、気を抜かず、気を引き締め、いけるところはいきたい」とデビュー2連続KO勝ちを狙う。

週2~3回のペースでスパーリングを消化し、元WBC世界フライ級王者比嘉大吾(志成)らと拳を交えた。K-1時代を含め、過去もっとも多い試合に向けたスパーリング数になったという。徐々にボクシング仕様のスタイルになっている手応えもある。転向2戦目で初めてメインイベントに組まれた。K-1時代もメインイベントを務めた経験はあるが「試合順とか気にしないですが、第1試合よりメインがモチベーションは上がる。メインイベンターらしい試合で勝ちたいと思います」と気合を入れ直した。

K-1時代はスーパーバンタム級王者としてK-1の3階級制覇王者武尊とともに看板選手の1人として活躍。18年にはK-1年間最優秀選手にも選ばれた。負傷などを契機にボクシング転向を決め、20年12月にK-王座を返上。大橋ジム所属となり、元世界3階級制覇王者八重樫東トレーナーのもと、ボクシング技術の習得に集中している。後楽園ホールはK-1傘下のKrush王者時代に試合していた会場。日本人初となるK-1とボクシングで世界王者を目指している武居は「Krushの時、後楽園で戦っている。初心に戻って、上へ上がるという気持ちになります」と気持ちを高揚させていた。