圧勝してリングの中心で愛を叫ぶ。RIZIN30大会(19日、さいたまスーパーアリーナ)に初出場する、元K1ウエルター級王者の久保優太(33)は愛する妻サラさんを振り向かせるために戦いに挑む。17日、オンラインで取材に応じた久保は、サラさんのことを「モチベーションであり、常に追いかけている存在」と恥ずかしげもなく語った。

17年にK-1王者に輝き、18年にサラさんと結婚するも現在は別居中。普段は電話で連絡を取り合い、時間が合えばデートをするような不思議な関係だ。それでもこれまで、試合前の入場でサラさんが歌を歌い、試合後のリング上ではプロポーズをするなど仲の良さも見せる。今回も「結婚式をやっていないので、RIZINのリング上でやりたい」と語る。「勝ったらほれさせることができる。サラちゃんへの愛を叫びたい」と予告した。

主戦場だったK-1から満を持して総合格闘技(MMA)に参戦。8月の会見では「生半可な気持ちで来たわけではない」と語っていたが、その理由もサラさんの言葉だった。ボクシング転向も視野に入れていたが「ボクシングとキックの違いが分からないと。MMAの方が格好いいと言っていたので」と明かした。

初のMMAの舞台だが「いつもとは頑張り方が違う。過去にないくらい、めちゃくちゃ練習した」と意気込んだ。対戦するのはRIZIN2戦目となる16年リオデジャネイロ五輪レスリング銀メダリストの太田忍。「自分も世界王者なので、絶対に負けない」と気合十分。「あまり人を殴ったことがないと思う。自分はたくさん人を殴ってきたのが強み。僕の技は全部当たれば倒れる」と1歩も引かない。

「サラちゃんをほれさせたいという不純な動機しかない。そのために必死にやっている」。誰にも負けない熱い思いを試合で証明し、堂々と愛を語る。