1970年(昭45)生まれの2人がGHCヘビーを超える戦いを見せる-。

28日のプロレスリング・ノア熊本大会(熊本城ホール・シビックホール)で、3度目の防衛戦を行うGHCナショナル王者の杉浦貴(51)が、その2日後の30日に行われるGHCヘビー級選手権試合(福岡)に対抗心を燃やした。25日、都内で調印式に出席し「福岡よりもすごかったと言わせたい」と力強く語った。

差をつけられたことが悔しかったようだ。福岡大会ではゲスト解説としてモノマネ芸人の神無月の参加が決定。熊本には来ないことに「何で福岡だけなんだ」と納得がいかない。「最高の試合をすることで、ナショナルのベルトの価値を上げる」と意気込んだ。

対戦相手の望月成晃(51)とは「ずっと戦ってみたい相手」だったという。実は近所に住んでいて、数年前に見かけたのが初対面だった。当時は認識する程度だったが、最近になって望月がノアに参戦するようになり、タイトルマッチを戦うことに。2人とも「まさか対戦する日が来るとは」と驚きをあらわにした。

9月に行われた「N-1 VICTORY」は別ブロック。ともに決勝トーナメント進出を逃し、対戦はなかったが、10月10日の6人タッグマッチで望月から3カウントを奪われ、挑戦を受けた。

会見では、杉浦が席に着くまで、テーブルの前で立ったままで待っていた望月に対し「こんなジェントルマンはいない」とたたえた。「(望月には)必ず戦った相手も光るという美学がある。本当に戦いたかった。ベルトをかけてできるのは最高のシチュエーション」。51歳の2人で熊本のリングを熱くし、GHCナショナルの価値を高める。【松熊洋介】