グレート・O・カーンが、11月6日の大阪大会で行われるKOPW2021争奪戦の前哨戦で矢野通(43)に連勝した。

24日と同じように、ゴング前に襲撃。矢野の1分近くに及ぶコールをさせなかった。試合でも圧倒。大きな雄たけびを上げ、モンゴリアンチョップをさく裂させた。その後は場外で痛めつけ、ほとんど何もさせなかった。最後はパートナーのヘナーレが真壁を捕らえ、3カウント。消化不良だったO・カーンは試合後も矢野を踏みつけ「KOPW献上しろ」と叫んだ。

24日の試合後、お互いにタイトルマッチでのルールを提案。26日正午から開始される公式ツイッターの投票で決定することになった。矢野はアマチュアレスリングルールを主張。一方のO・カーンは通常のプロレスルールで行った後、敗者が勝者の靴をなめるというルールを提案した。毎回想定外の攻撃や小技を仕掛けてくる矢野と真っ向勝負で対峙(たいじ)し、屈辱を味わわせるつもりだ。

実は両者のバックボーンはともにレスリング。O・カーンは全日本選手権で優勝経験があり、矢野も00年全日本学生選手権でフリースタイル、グレコローマンの両部門を制覇するなど、お互いにレスリングで名をはせてきた。

五輪強化指定選手にも選ばれたこともあるO・カーンは、矢野の提案に「アマチュアレスリングマッチ?。フハハハハ。記憶はないが感覚はある。本当にそのルールで勝てるのか?」と笑い飛ばした。その上で「まだ通常のプロレスで、いつもみたいにゴキブリみたいにはいずり回っていた方が勝機はあるんじゃねえか?」とまで口にした。どんなルールが採用されようとも、負ける気はない。【松熊洋介】