元WBA世界ミニマム級王者の宮崎亮(33=3150ファイトクラブ)が8日、大阪市内の所属ジムで練習を公開した。16日にメルパルクホール大阪で、寺次孝有希(30=ミサイル工藤)と契約体重51・5キロの6回戦を戦う。宮崎は2階級制覇を狙って敗れた16年8月のWBA世界ライトフライ級タイトルマッチ以来、約5年4カ月ぶりの復帰戦となる。

プロテストに合格したばかりの双子ボクサー、田尻雄司、浩司(ともに29)を相手にスパーリングを行った。減量は残り約5キロだが、「まだ水抜きもやっていない。すぐに落ちます」とキッパリ。5年以上のブランクにも「自分は1度もボクシングを辞めたつもりはない。ずっと体を動かしてきたし、どれだけの試合ができるか。ビッグマウスでやらせてもらいます」と豪語した。

宮崎は24勝(15KO)3分け2敗の右ボクサーファイター。2階級制覇を狙った16年8月のWBA世界ライトフライ級タイトル戦に敗れ、翌年8月に引退届を出した。現役への思いは失っていなかったが同年9月に道交法違反で逮捕。懲役1年、執行猶予3年の判決を受けた。今年5月に執行猶予期間が明け、現役復帰の希望に手を差し伸べたのが亀田興毅会長(35)だった。

試合前に第3子となる次男が誕生予定。名前は戦国武将の上杉謙信からいただく。再び世界王者となり、3人の子どもをリングに上げることが最大のモチベーション。今回の試合、KOすれば興毅会長から20万円のボーナス出る。「1、2ラウンドは楽しんで、3回以降は倒しにいく」。再び世界へ、出航は派手に飾る。【実藤健一】