“路上の伝説”朝倉未来(29=トライフォース赤坂)が、判定3-0で斎藤裕(34=パラエストラ小岩)とのリベンジマッチに勝利した。

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2回、右カウンターが斎藤に効いたと思うと、にやりと笑ってから左の強烈な一撃を浴びせた。その後ふらついた斎藤に一気に襲いかかり、殴りつけ、流れをつかみ勝利を引き寄せた。「練習から、すごいきついことをやってきた。死んでも負けたくないと思っていた。毎日悪夢を見るくらいの重圧に耐えて勝つことができた」と喜びを語った。

昨年11月フェザー級王座決定戦で、勝ったと思っていた斎藤にまさかの判定負け。約3年ぶりの敗戦で挫折を味わい、意識が少しずつ変わった。「今まで、ランニングもウエートもせずにここまで来た」と話していたが、今春からトレーナーを5人に増やし、元K-1王者の魔裟斗氏らを指導した土居氏のもと、厳しいトレーニングに励んだ。

21年6月のクレベル戦で初の一本負けを喫した際には引退も頭によぎったが、ファンの後押しもあり、現役続行を決意。「(斎藤に)やり返すためにきつい練習をしてきた」と、再戦できるレベルに仕上げてきた。

普段は強気な発言や自らの自信を見せつける朝倉だが、今回は立場をわきまえていた。10月のLANDMARK大会で勝利後、解説を務めていた斎藤に「よろしくお願いします」と頭を下げ、対戦を申し込んだ。

初めて挑戦者として挑んだリベンジマッチで強くなった姿を見せつけた。「久々に大勢の前で試合ができてうれしい」。最高の形で21年を締めくった朝倉は、珍しく柔らかな笑顔を見せながら、花道を引き揚げた。

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