元WBO世界ミニマム級王者・山中竜也(26=真正)が5日、約3年8カ月ぶりの復帰戦へ計量をクリアした。6日に神戸市中央体育館で須藤大介(27=三迫)とライトフライ級6回戦で対戦する。山中はリミット48・9キロ、須藤は48・5キロだった。

山中は「ホッとしています。今回、(同ジムの元世界王者)久保(隼)さんに減量法を教えてもらって、階級を上げたのもあるけど今までで一番順調だったんじゃないかと思います。(計量を終え)ああ戻ってきたなと。何も思い残すことなく、すべてやりきれたと思います」。

山中は18年7月に2度目の防衛戦に失敗した試合後に硬膜下血腫が判明し、日本ボクシングコミッション(JBC)のルールにより、ライセンスが自動的に失効して引退。その後は大阪市内で、飲食店を経営。試合までに3度のMRI検査を受けている。

試合後に京都市在住の看護師・足立綾子さん(33)と結婚する意向を明かした。「彼女も料理のサポートをしてくれて。低カロリーのチゲスープやお好み焼き風だけど低カロリーのものを作ってもらいました」。

多くのサポートがあって、1度はあきらめたリングに再び立つことができる。目指すは2階級制覇。「新しい自分を見せられるとは思います。ただ久しぶりの試合なのでハードルを上げすぎず、すべて想定内にできるよう考えてできたらいいですね」とトレードマークの笑顔を見せた。【実藤健一】