46歳の元UFCファイター秋山成勲(46=チームクラウド)が、14年間続いた因縁に終止符を打った。元ONEライト級王者の青木真也(38=EVOLVE MMA)とONEライト級(77・1キロ)マッチで対戦し、逆転で2回TKO勝利を収めた。

柔道着を身にまとい、一礼をしてゆっくりと入場した秋山に対し、ボクサーパンツ一丁で急ぎ足でケージインした青木。笑顔の秋山に対し、仏頂面の青木。スタイルは違えど、お互いにリスペクトを感じる2度の握手から、試合はスタートした。

1回。秋山はゴングと同時に青木から背後から4の字フックで抱きつかれ、チョークスリーパーを狙われた。それでも、フィジカルで5分間を耐え抜いた。

2回。タックルに入った青木にケージ際まで押されながらも、右手で顔面にアッパーを決めると相手が崩れた。ここぞとばかりにアッパーを畳みかけ、レフェリーがストップ。ケージ中央に倒れこむようにして、喜びを表現した。

マイクを持った秋山は「途中で負けそうになりましたけど、『セクシー』とみんなが言ってくれたので力が入りました。青木選手の顔を見た時、一瞬目が引いた。ここでいかないと負けちゃうと思って一気に行きました」と笑顔で語った。

2人の因縁は08年9月のDREAM6大会で青木が秋山に対戦要求したことに始まる。その後、秋山がUFCと契約を結び、対決は遠ざかっていた。両者ともにONEに加入。階級やケガなどを理由に交わることはなかったが、昨年10月に青木の挑発から再接近した。14年の時を経て実現した注目カードは秋山が制した。