日本格闘技界で「スーパーノヴァ(超新星)」と呼ばれる修斗フライ級王者平良達郎(22=Theパラエストラ沖縄)がUFCデビュー戦で白星をつかんだ。

元アマチュアボクサーでプロ戦績8勝1敗のカルロス・カンデラリオ(30=米国)とのフライ級5分3回に臨み、3-0の判定勝利となった。これで通算戦績も18年のプロデビューから11連勝となった。

「とても幸せです。ありがとう」と最初に英語で喜びを示した平良は「対戦相手の全部を狙っていた。フィニッシュを狙っていたがとれなかった。何回か効かせて決められるかと思ったけれど相手が上手でした。UFC王座を目指したい」と力強くアピール。当初は4月30日(同5月1日)に組まれていたカードだったが、減量の厳しかったカンデラリオの体調不良で2週間延期となっていたが、競争の厳しいUFCで好スタートを切った。

1回に右ストレート、左ハイキックを当てて距離感をつかんだ平良は先にテークダウンに成功。離れ際のショートアッパーもみせた。2回には右ストレートでダウンを奪うとグラウンドの攻防でカンデラリオの上半身を足4の字で固定しながら裸絞めで狙った。最終3回は先にテークダウンを許し、前方裸絞めを受けるピンチを乗り越えると三角絞めで反撃。寝技で背後に入り、再びカンデラリオの上半身を足4の字で固めながら右拳を顔面に打ち込んでいった。文句なしの3-0の判定勝ちだった。

◆平良達郎(たいら・たつろう)2000年(平12)1月27日、沖縄・那覇市生まれ。城岳小、神原中時代は野球に没頭。小禄高1年時、兄が通っていたジムに入門し、総合格闘技を開始。17年に全日本アマチュア修斗フライ級で優勝し、18年に修斗でプロデビュー。同年に開催された修斗新人王決定トーナメント(フライ級)を制覇し、MVPを獲得。21年には修斗フライ級王者に。家族は両親と兄、妹。170センチ、66キロ(通常体重)。