史上初のボクシング高校8冠を含むアマ10冠の今永虎雅(22=大橋)が29日、東京・後楽園ホールでプロデビューを果たす。所属ジム興行となるフェニックスバトル89大会で浜崎隆広(36=仲里)との62・0キロ契約体重6回戦を控え、28日には東京・文京区の日本ボクシングコミッションで前日計量に臨み、100グラム少ない61・9キロでパス。元世界3階級制覇王者八重樫東トレーナーのフィジカルトレを受け、3月の入門時よりもビルドアップ。所属ジムの大橋秀行会長(57)からも「すごい体だな」と驚かれる仕上がりぶりだ。

計量クリア後、今永は「今日は冷静ですが、緊張していますね」と率直な心境を明かした。チケットを購入してくれたファンや後援者、スポンサーなどからの激励もあり「ボクシングに集中できる環境の中で結果を出さないといけないので、気持ちはアマチュア時代とは違う」とプロ意識を高めた。

大橋ジム期待の大物ルーキーとして注目も大きい。身長177センチのサウスポースタイルがさらにビルドアップされ、パンチにもキレが増した様子。今永は「今までやってきたことを出し、一方的に自分のボクシングを展開していきたい。そうすればおのずと勝利はやってくる」と静かに燃えていた。