13年、17年に続く3度目のG1制覇を狙う内藤哲也(40)が“心のホーム”広島で、リーグ戦3連勝を飾った。

メインイベントとなったCブロック公式戦で、KENTA(41)と対戦。前哨戦からリング内外でおちょくるような「口撃」の応酬を繰り広げていた相手と、この日も意地の張り合いを演じた。余裕の笑みは次第に消え、内藤のデスティーノ(変形リバースDDT)、KENTAのgo 2 Sleepと、お互いの必殺技を巡る攻防に発展。だが、鼻根あたりから流血しながらも、立っていたのは内藤だった。go 2 Sleepをバレンティア(垂直落下式ノーザンライトボム)で切り返すと、最後は23分30秒、とどめのデスティーノで逆転の3カウントを奪取した。

まさかの開幕2連敗となったが、一気にブロック首位タイまで追い上げてきた。大のプロ野球広島ファンとして知られる内藤は、自身の「ホーム」と公言する聖地・広島のファンの前で、誇らしくポーズを決めて見せた。

10日の広島大会で棚橋が後藤に勝利した場合、直接対決の結果により脱落が決まるが、逆転優勝を誰よりも信じている。「今日の勝利で貯金1。まだ厳しい状況ですが、最後まで『やっちゃろうや!』の精神で頑張ろうと思います」。佐々岡監督のフレーズを引用し、サヨナラ勝利へ思いを込めた。

バックステージでは「控室で明日の試合をしっかりチェックします」と不敵な笑みを浮かべた内藤。次戦は16日開催の東京・日本武道館大会で、セイバーJrとリーグ戦ラストマッチを戦う。