4団体統一スーパーミドル級王者サウル・アルバレス(32=メキシコ)が3度目対決を制した。挑戦者となるWBAスーパー、IBF世界ミドル級王者ゲンナジー・ゴロフキン(40=カザフスタン)を3-0(116-112、115-113×2)の僅差判定で下した。

17年9月の初対決は引き分け、18年9月の2度目はジャッジ2人が2ポイント差という2-0の僅差判定勝利だった。3戦で2勝1分けと負けなしで決着をつけたアルバレスは「ゴロフキンは強いファイターだ。彼とリングを共有できてうれしい。我々は3度の素晴らしい試合をみせた。左手の手術が必要になる。左手でグラスが持てないが、元気だ。しかし私はファイターであり、それがここにいる理由だ」と激戦を振り返った。

負けるわけにはいかない立場だった。今年5月にWBA世界ライトヘビー級王者ドミトリー・ビボル(ロシア)に敗退。米老舗専門誌ザ・リングのパウンド・フォー・パウンド(PFP=階級を超越した最強ボクサー)ランキング1位から陥落した。ゴロフキン戦は世界にPFP1位に匹敵する実力があることを証明しなければならなかった。過去2度とも判定までもつれこんでいることもあり、KOで因縁を決着させる意気込みを示していたが、またも僅差の判定だった。

ゴロフキンとの因縁の対決を制し、次戦に見据えるのは、再戦条項を保持しているビボルへのリベンジしかない。リング上でアルバレスは「彼(ビボル)を倒す」と宣言し、雪辱に燃えていた。